こんにちは。清藤士塾の渡辺です。
フェルマーの最終定理という問題があります。a^n+b^n=c^nで、n>=3は存在しないという証明です。350年間解かれなかった問題ということで、最近になってある数学者がこの証明を成し遂げました。その当時、僕はまだ数学に興味を持っていない年頃であり、当時と比べると僕も成長したなと思います。
そもそも何ですけどね。a^nとはどういう意味かというと、aをn回掛けたものに当たります。つまり、axaxaxax・・・ということです。
さて、証明に移ります。
a^n + b^n = c^n
b^n = c^n – a^n
ここで、a=c-dという新しい式を持ち込むと、dは新しい変数と言えます。
b^n = c^n – a^n
= c^n – (c-d)^n
(c-d)^nを展開すると、c^n以下の項はdでくくれます。dでくくったものをuと置くと、次のようになります。
b^n = c^n – (c-d)^n
= c^n – c^n + du
= du
結果的に、b^n = duとなります。ここで、b^nとはbがn回掛けられていることだから、dかuはbに関係あるはずです。例えば、b=dなら、b^(n-1)=uとなります。つまり、次のようになります。
b^n = db^(n-1) = du
b^(n-1) = uであれば、a=c-dよりb^n = bu = du = (c-a) x b^(n-1) = (c-a) x (c-a)^(n-1) =(c-a)^nなので、a^n + (c-a)^n = c^n、となります。
c^n – a^n = (c-a)^n
この式が成立するには、n=1, c^1 – a^1 = (c-a)^1という答えがありますが、n>=2では等号は成立しません。
c^2 – a^2 ≠ (c-a)^2 = c^2 -2ac +a^2
b^n = duのとき、ありうる他の選択肢として、b^n=(td)^nという時です。
d=c-aを前提とすると、b^n = c^n – a^n = (t^n) x (d^n) = (t^n) x (c-a)^nとなります。つまり、次のようにまとめれます。
(t^n) x (c-a)^n = c^n – a^n
ここで、c^n – a^nから(c-a)をくくり出せる個数はnに関わらず一つなので、n>=3は成立しません。実際、
n=1のとき、(t^1) x (c-a)^1 = c^1 – a^1となり、t^1 = 1です。
n=2のとき、(t^2) x (c-a)^2 ≠ c^2 – a^2 = (c+a) x (c-a)となり、等号が成立しません。
n=3以上も等号が成立しませんので、結局フェルマーの最終定理はa^n+b^n=c^nで、n>=3は存在しないということになります。つまり、右辺と左辺の(c-a)の個数が重要でした。
以上です。文章の解説を書かなければ、ノートの余白にも書けるのではないでしょうか。ありがとうございました!!ではでは。